「自分と同じように、料理や家事に悩む組合員さんの役に立つものをつくりたい」(コープこうべ・宮下裕子)、「献立を作成するだけでなく、お買い物まで一気に済ませられるツールをつくりたい」(ミーニュー・三宅伸之さん)。そんな想いが出会って、ひとつになって動き出した「こんだてアシスト」プロジェクト。
ひとつになる。それは、プロジェクトに直接携わったメンバーはもちろん、組合員さんたちとも同じ。本当に完成できるのだろうか?そんな不安なプロジェクトメンバーの背中を押したのは、組合員さんからの特大のエールでした。こんだてアシストできるまで物語、第4回目となる今回のテーマは「ひとつになる、いっしょにつくる」。
#01
妻で、母で、職員です。
家事を効率よくする方法をずっと考えていました。- #02
諦めなくて、よかった。
ずっとつくりたかった
献立アプリの理想の姿。 - #03
動き出したプロジェクト。
もちろん、落ち込んだりもしたけれど。 - #04
お名前投票、ありがとうございました。
勇気と責任が、1200%増しました。 - #05
天気予報を見るように、
こんだてアシストを
あたりまえの日常に。
お名前投票、
ありがとうございました。
勇気と責任が、
1200%増しました。
- 01. いっしょにつくる、いっしょに考える。
- 02. 答えはいつも、組合員さん。
- 03. お名前投票に、1,200件以上の反響。
- 04. 絶対に、組合員さんのために。
- 01.
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いっしょにつくる、いっしょに考える。
あらためまして。
コープこうべは生活協同組合です。
みんなでいっしょに出資、運営、利用する組織です。どうしていきなりそんな話をはじめたかというと、このプロジェクトでも、そんな「みんなでいっしょ」の生協モットーが随所に見られたからなんです。
プロジェクトには全体の進行をコントロールするひと、商品情報に詳しいひと、レシピに精通しているひと、システムプログラミングのスペシャリスト……、いろいろなメンバーが集まりましたが、分業に徹することなくすべての課題にみんなで取り組む。チームが行き詰まったとき、「それは専門じゃないから」なんて言うひとは、誰ひとりいませんでした。ミーニューでCKO(チーフ献立オフィサー)を務める宮本紘行さんは、チームワークの良さに感動していたと振り返ります。
立場や所属に関係なく、みんながアイデアを出しあえるチームでした。ボタンの文言ひとつも、いっしょになって考える。これまでさまざまな企業さんとお付き合いしましたが、まったく新しい体験でしたね。
また、ミーニューの代表、三宅さんもコープこうべと取り組んだことに、大きな魅力を感じていただけたようです。
アレルギー対応や消費期限対応は、もともとミーニューでもやりたかったけれど、フォローしきれていなかったことだったんです。今回、それらをこんだてアシストで実現できたのも、コープこうべのみなさんがいっしょになって商品情報を整理していただけたからだと思っています。
- 02.
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答えはいつも、組合員さん。
コープこうべらしさは、もうひとつ。それは、どんなときも組合員さんを中心に考えるという姿勢です。
たとえば、こんだてアシストには、いろいろな工夫を盛り込みました。仕事が忙しい日でも料理の負担が少なくて、食卓を華やかにできる日をつくってほしい。だから、提案するレシピの中に、宅配で人気の冷凍食品やミールキットも取り入れました。また、注文する食材リストは、お買い得な順に表示されるようにも調整しました。どれほど献立の手間が減っても、家計の負担が増えれば、本当に喜んでもらえるサービスにはならないから。それはコープこうべの売り上げを増やすことよりも、はるかに大切なことでした。
コープこうべは営利企業ではありません。組合員さんの出資金をもとに、組合員さんと一緒に運営していく団体。だからどんな時も組合員さんを中心に考えて活動しています。それはこんだてアシストという、アプリの一機能も同じ。そのためにはシステム上の制約があっても、開発の手間が増えても、実現できるようにがんばりました。
コープこうべのシステム専門家としてプロジェクトをリードした足立千尋も、完成したこんだてアシストの画面を見ながら、納得の笑顔を浮かべました。
本当に便利に使っていただけるものができたと思います。自分も家族で利用してみましたが、本当に料理にまつわる苦労が減って、妻も喜んでいます。自分もこんだてアシストで調理してみましたが、調理ステップも少なく簡単にできました。これなら料理に不慣れな自分でもできる。奥さん任せにしていた男性にも、ぜひ使っていただきたいですね。
- 03.
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お名前投票に、1,200件以上の反響。
ところで、この新しい機能にどんな名前をつけよう。実は最後まで、このプロジェクトに正式な名前はついていなかったのです。
開発も佳境に差し掛かった頃、メンバーはまた腕を組んで、考え込むことになりました。組合員さんと職員のどちらも覚えやすくて、家事をはじめて間もない若い人たちが進んで使ってくれそうな名前。互いにアイデアを出し合ううち、50を超える名前が候補リストに上がっていきました。並べてみると、それぞれに良さがあって、愛着も湧いてきます。その時、誰かが言いました。
「組合員さんに選んでもらおうよ」
もともと組合員さんと一緒につくろう、一緒に育てていこうというコンセプトがあったこのプロジェクト。「みんなでいっしょに」という生協の理念ともマッチしています。投票には、コープこうべアプリのアンケート機能「TOUCH」が使われることになりました。しかし、宮下はこの時、大きな不安を抱えていました。
投票を受け付けるということは、いよいよこの新機能を組合員の皆さんにお知らせするということ。本当に完成するのかまだわからない段階だった上、そもそも興味を持っていただけるのか……。一気にプレッシャーが高まりました。
そしてやってきた投票開始日。宮下の不安を吹き飛ばすように、投票数が伸びていきます。結果的にわずか一週間の受付期間で、1,200を超える投票。さらに応援のコメントも、200件を超えました。
『待っていました!』『うちも悩んでいます!』など、お喜びの声がたくさん。こんなに盛り上がっていただけるなんて思っていなくて、涙が出そうになりました。
- 04.
-
絶対に、組合員さんのために。
組合員さんの声に勇気をもらったのは、コープこうべのシステム担当者としてプロジェクトに参加していた足立千尋も同じでした。
これまでにコープこうべのさまざまなシステム開発に携わってきましたが、組合員さんの声を直接聞く機会はありませんでした。だから今回のTOUCHで名前投票やコメントをいただけたことが本当に印象に残っていて……。実施した期間がちょうど最後の機能チェックをしていた頃。作業的にも苦しい中で、大きな力をもらうことができました。
また、組合員さんの声を聞くという経験は、システムと向き合う日々の業務にも影響を与えたと話します。
私自身も組合員のひとりですが、毎日仕事をしていると、ついシステム担当者としてこなしてしまうこともありました。今回、改めて組合員さんの生の声に触れられて、新しい視点を得られました。
組合員さんへの想いをのせて、組合員さんの声を聞いて、組合員さんの力を借りて、ようやく完成にこぎつけた「こんだてアシスト」。この機能をつくったのは、開発メンバーだけじゃない。すべての組合員さんが、開発メンバーのひとり。今、そんなふうに感じています。
さて、この「こんだてアシストできるまで物語」も残すところあと一回。最後まで、あともう少しお付き合いください。
#01
妻で、母で、職員です。
家事を効率よくする方法をずっと考えていました。- #02
諦めなくて、よかった。
ずっとつくりたかった
献立アプリの理想の姿。 - #03
動き出したプロジェクト。
もちろん、落ち込んだりもしたけれど。 - #04
お名前投票、ありがとうございました。
勇気と責任が、1200%増しました。 - #05
天気予報を見るように、
こんだてアシストを
あたりまえの日常に。